大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)2992 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人福田覚太郎の上告趣意第一点について。

所論告訴状につき弁護人及び被告人がこれを証拠とすることに同意するが告訴状

の内容については異議があるということは結局告訴状の証拠能力は認めるが証明力

は争うという趣旨であると認められるのであるから原判決が第一審の訴訟手続に違

法がないと判断したことは正当である。又所論引用の高等裁判所の判決は本件に適

切でないから判例違反の主張はその理由がない。

同第二点について。

所論は量刑不当の主張であるから上告適法の理由にあたらない。

弁護人日下謙吾の上告趣意第一点について。

最初に起訴された事件につき被告人のした弁護人選任の効力は被告人において別

段の限定をしない以上その被告人に対して追起訴されて、さきの事件と併合審理さ

れた事件にも及ぶものであることは当裁判所の判例とするところである(昭和二六

年(あ)第六五四号、同二六年六月二八日第一小法廷判決、集五巻七号一三〇三頁

参照)。記録によると被告人に対しては昭和二五年四月二八日被害者Aに対する詐

欺事件の起訴があり、同年五月九日弁護人福田覚太郎の弁護人選任届が提出された

が同年五月二七日被害者B、同Cに対する詐欺事件の追起訴があり第一審裁判所は

右事件を併合審理し公判期日には被告人及び弁護人福田覚太郎が出頭して右起訴及

び追起訴に係る事件の全部につき審理が行われ被告人及び弁護人になんらの異議な

く弁論を終結した上判決が言渡されたことが明らかであるから右弁護人選任の効力

は右追起訴にかかる事件にも及ぶものと云うべく、従つて所論違憲の主張はその前

提を欠くものであるから論旨は採用するを得ない。同第二点について。

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所論は量刑不当の主張であるから上告適法の理由にあたらない。

なお記録を調査するも本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められな

い。

よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

昭和二八年五月二九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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